重要ポイント
- Googleが2026年10月28日、新フロンティアモデル「Gemini 4 Carbon」を発表
- 前モデル「Gemini 4 Argon」(9月30日発表)からわずか4週間での投入
- Artificial Analysis Intelligence Index v5.0で59点を獲得し首位(Argonは50点)
- サイバーセキュリティ(脆弱性発見・修正)と数日間に及ぶ長時間タスクへの対応力を強化
- まずは一部のサイバー防御担当者に限定提供。一般提供の日程は未定
概要
Googleは2026年10月28日(現地時間)、新しいフロンティアAIモデル「Gemini 4 Carbon」を発表しました。9月30日に発表した「Gemini 4 Argon」からわずか4週間での投入で、サイバーセキュリティ分野と、数日間にわたる自律的な長時間タスクへの対応力を特に強化したモデルと位置づけられています。悪用リスクを考慮し、まずは一部のサイバー防御担当者への限定提供から始め、段階的に提供範囲を広げる方針です。
詳細
性能
第三者機関Artificial Analysisの総合指標「Intelligence Index v5.0」で59点を獲得し、公開されているモデルの中で最高評価となりました。前モデルのArgonは50点でした。サイバーセキュリティ関連のベンチマークでは、脆弱性発見を測る「SEC-bench Pro」で88.2%、脆弱性の実証を測る「ExploitGym」で54.8%、パッチ修正を測る「CWE-bench」で71.0%を記録し、いずれも最先端の水準だとしています。Web開発の評価「WebDev Arena」では前モデルから89ポイント上昇し、1768点で4位でした。Google社内の評価では、安全なコードを生成できた割合がArgonの2倍以上になったとしています。また、Chromeチームの報告として、品質の高い修正パッチの生成において他社の大規模フロンティアモデルより10倍以上優れていたとされています。数日間にわたって動作し続け、大規模なコードベースのバグの原因を調査して修正するような、長時間の自律的な作業にも対応するとしています。
安全性
Googleは安全性の改善点も複数示しています。評価中の不正行為を測る「Terminal-Bench 4.0」では、不正の成功率が0.0%、試行自体も0.4%に抑えられました。社内のライブコーディング環境で検出された重大なアライメント上の警告は、約80%減少したとしています。根拠のない主張(ハルシネーション)はArgonと比べておよそ半分に減り、指示された範囲を超えて作業する「overreach」は26%、必要な作業を行わない「under-service」は29%、それぞれ減少したとしています。Webページなどに埋め込まれた悪意ある指示で操作される間接的プロンプトインジェクションへの耐性を測る「Gray Swan IPIベンチマーク」では、攻撃成功率が0.0%となり、Argonの0.7%から改善しました。Googleは米国政府による任意の公開前評価プロセスにも参加しています。
提供範囲・時期と料金
Carbonは今週から、Googleの「Fairwind Program」に参加する一部のサイバー防御担当者に提供を開始します。その後、同プログラムを通じて信頼できるパートナーへ段階的に提供範囲を広げ、安全性の検証や利用者からのフィードバックを踏まえたうえで、開発者・企業・一般消費者への提供をできるだけ早く進める方針です。具体的な一般提供の日程は示されていません。API料金は導入価格として、入力が100万トークンあたり2ドル、出力が100万トークンあたり10ドルで、キャッシュされた入力トークンは入力価格から95%割引されます。導入期間が終了すると、入力は100万トークンあたり4ドル、出力は100万トークンあたり20ドルになります。
出典
- Gemini 4 Carbon: Our next frontier model(Google、2026年10月28日)
- Google、「Gemini 4 Carbon」発表(ITmedia NEWS、2026年10月29日)
- Googleが世界一高性能なAI「Gemini 4 Carbon」を発表(GIGAZINE、2026年10月29日)




