重要ポイント
- Google DeepMindの研究者が、Gemini 4 Argon搭載のAIエージェント4体に「マインクラフト」のラスボス討伐を挑戦させた
- 具体的な攻略手順や役割分担は一切指示せず、4体が自律的に分担して攻略を進めた
- ラスボス「エンダードラゴン」討伐までに27時間14分、605回の死亡を要した
- 仲間の死亡によるアイテム紛失などのトラブルも仲間同士で報告・修正しながら進めた
- 難易度Easyでの1回限りの実験で、再現性の検証はまだ行われていない
概要
Google DeepMindの研究者らは2026年10月、「Gemini 4 Argon」を搭載した4体のAIエージェントに、ゲーム「マインクラフト」のラスボス「エンダードラゴン」の討伐を目標として与える実験を行い、その結果を発表しました。攻略手順や役割分担は指示せず、AIエージェント同士の自律的な協力だけで目標を達成できるかを検証したものです。結果として4体は約27時間かけてドラゴンを討伐し、長時間にわたって目標を保ち続け、仲間と連携しながら失敗を修正していく様子が確認されました。
詳細
実験の進め方
実験では、難易度Easyの環境で4体のAIエージェントがプレイを開始しました。開始から約10分で、食料やベッドの確保、ダイヤモンドの採掘、道具作成、ネザーへの準備といった作業を自然に分担し始めたといいます。マインクラフトに関する知識は学習データから得たもので、人間のプレイ画面には出ない情報や経路探索の補助機能も利用しています。
ドラゴン討伐までの道のり
攻略の途中、仲間の1体がエンダードラゴン討伐に必要な「エンダーアイ」を12個持ったまま溺死する場面もありました。しかし、その個体は落とした場所と残り時間をチャットで仲間に共有し、別の個体が回収するなど、ミスをその場で修正しながら進めたとされています。「ジ・エンド」に到着してからドラゴン討伐までは約14時間を要し、その間に605回死亡しました。ドラゴンを回復させる10個の結晶が黒い柱の上にあることに気づいた4体は、土ブロックで柱を登って結晶をすべて破壊する作戦に約4時間40分をかけ、その39分後にドラゴンを倒しました。最後にとどめを刺した個体の残り体力は、最大20のうちわずか2.5だったといいます。実験全体では、総プレイ時間27時間14分の間に2,783本のプログラムを書き、229件のチャットでやり取りをしていました。
研究者が注目する点と限界
研究者が注目しているのは、AIエージェントが長時間にわたって目標を保ち続け、仲間と協力しながら失敗を修正できた点です。こうした能力は、複雑なソフトウェア開発など、より実用的な長時間タスクへの応用も見据えているとされています。一方で、今回の報告は1回の実験に基づくもので、同じ結果が繰り返し得られるかどうかはまだ検証されていません。
出典
- 605回死亡、27時間の死闘。GoogleのAI 4体でマイクラのラスボスを撃破!(ギズモード・ジャパン、2026年10月25日)
- 研究論文(arXiv)




