重要ポイント
- KDDI系ELYZAが新組織「ELYZA RSI Research」を設立(2026年10月2日発表)
- AIが自身の能力・開発プロセスを改善する「再帰的自己改善(RSI)」を研究対象に
- 自律改善エージェントにより、テストでタスク完遂率が34.3%から52.9%へ向上
- 国産オープンモデル「llm-jp-4」をPost-trainingで強化し、既存モデルを上回る性能を確認
- 研究成果を生かした第一弾の商用サービスとして対話型音声AI「ELYZA Voice Agent」を発表
概要
KDDI傘下のELYZAは2026年10月2日、AIが基盤モデルや評価手法、自律改善プロセスを反復的に改善していく「再帰的自己改善(RSI)」を研究する専門組織「ELYZA RSI Research」の設立を発表しました。同時に、研究成果を生かした初のビジネス展開として、対話型音声AIサービス「ELYZA Voice Agent」も公開しています。
詳細
RSI研究の内容
ELYZA RSI Researchは、AIが自分自身の能力や開発プロセスを反復的に改善していく「再帰的自己改善(RSI)」を専門に扱う組織です。同社はこれまでの成果として3つの研究を挙げています。1つ目は、国産オープンモデル「llm-jp-4」にPost-trainingを適用し、人が関わる工数を1〜2人日程度に抑えながら既存モデルを上回る性能を実現したこと。2つ目は、カスタマーセンター業務向けの評価ベンチマーク「ELYZA Agent Tasks: Customer Service」を半自動で開発・公開したこと。3つ目は、自律改善エージェントを用いてAIエージェントの性能を自動最適化し、テストデータでの問い合わせ完遂率を34.3%から52.9%へ引き上げたことです。
商用サービス「ELYZA Voice Agent」
ELYZAは、RSI研究の成果を活用した「バーティカルAI事業」の第一弾として、対話型の音声AIエージェントサービス「ELYZA Voice Agent」を開発したと発表しました。特定業務に特化したAIエージェントを、研究組織で培った自律改善の手法を使って継続的に磨き上げていく狙いがあるとみられます。同社は今後、物流・小売向けのロボット基盤モデルなどへも技術を広げる計画を示しています。
安全性への配慮
「AIがAIを開発する」という取り組みは、改善が人の制御の及ばない形で進んでしまうリスクも指摘される分野です。ELYZAは研究体制の中で安全性への配慮を強調しており、今後どのような評価・監視の仕組みを設けていくかが注目されます。
出典
- ELYZA RSI Researchの設立について(ELYZA、2026年10月2日)
- KDDI傘下ELYZA、AIの「再帰的自己改善(RSI)」研究組織「ELYZA RSI Research」を設立(ビジネス+IT、2026年10月2日)
- 再帰的自己改善でAIによるAI開発を目指す「ELYZA RSI Research」設立(AI Watch、2026年10月2日)



